もうひとつのW杯
知的障害者サッカーの世界選手権があるということを先日テレビで初めて知った。
4年に1度、ワールドカップと同じ年に同じ開催国で行われるという。
「もうひとつのW杯」
NHKの「アスリートの魂」という番組の再放送を見た。
去年ブラジルで開かれたもうひとつのW杯に挑む知的障害者サッカー日本代表チームの密着ドキュメント。
番組では、チームのFW19歳の谷口選手にスポットを当てていた。
身体能力に優れ、小学校の頃は優秀な選手として活躍していた谷口選手だが、中学生の頃から高度な戦術に対応出来なくなったそうだ。
監督の指示が理解できない、チームメイトとコミュニケーションがとれない、という状況が続いた谷口選手は知的障害と診断され、サッカーを止めてしまった。
その後、知的障害者のサッカーチームがあるということを知ったお母さんが無理やり入れたことが再挑戦のキッカケになったそうだ。
やはり、家族の支え、応援がいちばん大きな力になる。
外で何かに挑戦すれば、壁にぶかり、苦しみや辛さを味わうことも多いから、やはり背中を押すのも勇気がいる。
でも、お母さんが押したんだね。
ずっと見てくれてるコーチの存在も大きい。
谷口選手を代表に推した西コーチは、付きっきりで体を使って何度も指導する。
チームのために自分の力を最大限発揮しようという気持ちが出ていない時は厳しく叱咤激励する。
ミーティングで話し合い、お互いの意思疎通を図る。
最後は選手自身のやるき、欲が生まれてきて自分からコーチに特別練習を志願するようになったり。
結果はグループリーグを突破して4位入賞。
谷口選手も試合を重ねるごとに苦手だった「声を掛け合う」ことも自分からやるようになった。
やはり、スポーツの力は大きい。
しかし、スポーツでなくても目の前の色んな事で挑戦出来ることはある。
日本代表、世界大会、そんなレベルでなくても。
家族の覚悟、周りで支える人の粘り、最後は本人の意志。
色んな事を考えさせられた。
あきらめずに何度でも、自分自身にも問い直す事がたくさんある。