イニシャルK
昔話をしよう。
中学校の頃の話ね。
鍋島中のオレたちの学年で足の速い男子は名字のイニシャルがみんなKだった。
中学校代表で市のリレーメンバーに選ばれてたのが
Kイ、Kムラ、Kイケ、Kタガワ
って感じで。
あ、オレも「Kス」だ。
イニシャルKだったね。
そう、オレも足は速い方だったのよ。
上記のリレーメンバー4人ほどではないが、クラスのベストリレーに選ばれるくらいは走ってた。
・・・ここまで書いて、どう?
意外?
うそ~って思う?
なんかねー、昔から身近な人間から足が速いと思われないのよね。
小学生の時からそうだった。
運動会のかけっこで1等賞になった。
昼休みに親がいる場所にご飯食べに行った。
「あんたどこ走ってた?見てたけど分からんやった」
「1位やったよ」
「うそ、どうせ遅いやろ思うて後ろの方を見てた」
親からもそう思われてたんだ。
何の根拠があってそう思ってたのか知らないが。
推察するに、幼児のころはどんくさかったんだろう。
顔がそんな感じ?
どうだかね。
最後は高校の時。
体育の時間にリレーがあって走ったら、クラスの友だちに
「木須くん意外と足速いね」
って言われた。
意外?
やっぱ意外なのか。
オレは鍋島中のイニシャルKなんだぞ。
しかし、まあそう思われるのねって感じでそれ以来体育祭も熱が入ることはなかった。
実力に見合わない過度な期待もツラいだろうが、ここまで下に見られたらちょっとだけ拗ねちゃうわよ。
やはり、出来るだけ正確な評価が子どものやる気には欠かせないのだ。
ということで、授業がんばろ。
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