学習指導で持つべき視点
先日、ボランティアで中学生の学習指導をされてる方のつぶやきを耳にすることがあった。
3回も同じ間違いを繰り返す子に厳しい言葉を言ったということ。
その方とメールでやりとりをして、少しくわしい話を聞かせて頂いた。
中3受験生のその子は自分に頼りっきりで家庭学習も全くやれていない状況というのもあって、何度教えても出来るようにならないことに苛立ったそうな。
その方の感情はもっともな話だと思う。
こちらの質問にも丁寧に答えてくださって、真摯に子どもたちに指導されているんだろうなというのも伝わった。
教えても教えても同じ間違いを何回も繰り返す子はたくさんいるってことも事実なんだけどね。
なぜ何度も同じ間違いを繰り返すのかってことの原因は、色んな場合が考えられると思うよ。
単に「やる気が無いから」というひと言で片付けられることばかりじゃない。
仮にやる気が無かったにしろ、なぜやる気が出ないのかっていう原因も色々あるでしょ。
気をつけなきゃいけないことがあるんだけど。
勉強を教える側の人って、勉強得意だった人が多いよね。
学校の先生も塾の講師も、そのボランティアで教えられている方も自分が小中学生の頃は少なくとも普通に勉強やれてた人が大半だと思うのよ。
そういう人の説明は、本当に勉強苦手な子にとって「むずかしい」「わからない」ってなりがちなのよ。
「いや、自分は噛み砕いてとても分かりやすい説明をしている」とは思わない方がいい。
順序立ててきちんとていねいな説明ほど分かりにくいって子もいるんだから。
今の自分の説明は果たしてどうなのかって常に疑う姿勢を持ち続けていかないとイカンなーと思うこと多々。
最終的には、本人が自分でどう思うかにかかってる。
学習指導ってのは、そうやって本人が自分で頑張れる状態を作っていくことに尽きるんじゃなかろうか。
説明の仕方、方法論ってのは補助的なものでね、そういう視点を持っているってことが重要なんじゃないかなと。
これは、学校だろうが塾だろうがプロ講師だろうがボランティアだろうが同じことだよ。
そんなことをぼんやり考えたここ数日であった。