ひとのことば

 

「ひと」を「他人」と書いて「ひと」にしようかな、とかちょっと考えた。

 

「他人の言葉」で「ひとのことば」。

 

他人と書くと少し壁が出来るというか、なんかあまり聞き入れなさそうなイメージになるね。

 

その他人の言葉も聞く側の自分の気持ち次第で感じ方が変わるという話だ。

 

 

いま佐賀新聞に連載されてる小説は、ある日突然交通事故にあい全身麻痺になってしまった主人公の女性がその後弁護士になるという物語だ。

 

先週くらいから、手術を終えた主人公が病室で事故にあった当日のことを思い出して色々と思い悩むシーンが綴られている。

 

交通事故と言っても、信号待ちをしていた歩行者である主人公にいきなりトラックが突っ込んでくるという事故で、主人公は100%被害者なのだ。

 

その中で、こんなことを一瞬思うんだな。

 

あの時自分が周囲をよく見ていたら、トラックを避けられていたかもしれない。

 

 

確かにそうかもしれない。

 

完全にトラックが悪いと訴えても、失ってしまった体の神経は元に戻らない。

 

自分のその時の注意がもっと行き届いていたならば・・・。

 

 

こんなことを思い出した。

 

去年の春、オレ交差点で信号無視した車に追突されたんだよね。

 

これも100%相手の過失ってことなのだが。

 

まあ、しばらく病院でリハビリは受けたが幸い大きな怪我にはならなかった。

 

その時に事故処理の手続きで警察に行った時に言われた言葉が思い出されたのだ。

 

 

「青信号で発信する時に周りは見てなかったんですか?」

 

 

警察の人にこう言われた瞬間、

 

なんで被害者の自分が周りを見てなかったから悪いみたいな言い方をされなきゃいけないんだ?

 

と、少しムッとしたんだよね。

 

しかし、今思えばその通りだ。

 

追突された場所がほんのちょっとズレてたら大怪我を負ってたかもしれない。

 

その時に信号無視した相手を責めてもどうしようもないのだ。

 

 

周りを見て、

 

「あ、ヤバい、車が突っ込んでくる」

 

それが自分で目視出来ていたら・・・。

 

 

警察の人が言ってくれたことはありがたいアドバイスだった。

 

そう思えるようになった。

 

 

ひとのことば。

 

受け取り方次第で自分を良い方に導いてくれるものだと信じる。

 



 

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